藁焼き鰹たたき

カツオの街、焼津より
みなさん、こんにちは!静岡県焼津市の水産会社・南食品の和田と申します。
焼津市はカツオの水揚げ高日本一の「カツオの街」。そんな焼津で、私たちは30年以上にわたってカツオを扱ってきました。私たち南食品は自前の船でもカツオを水揚げし、自社工場で加工をしている全国でも珍しい会社です。自ら漁に出てカツオを獲る実績と経験があるからこそ、品質のよいカツオを手に入れることができます。
今回は私たちが取り扱うカツオの中でも、特に、脂がのったカツオを厳選しました。

環境に配慮し、高鮮度を保つ一本釣り
いくつかあるカツオの漁法の中から、一本釣りを採用。漁師たちが釣竿一本でカツオを一尾一尾釣り上げます。釣り上げられたカツオはすぐにマイナス50℃の冷凍槽に送られ、生きたまま瞬時に冷凍されるため、高い鮮度を保つことができます。
一本釣りでは、目的とする大きさのカツオに合わせ釣り針のサイズを調整します。小さいカツオまでむやみに取ることはしないため、水産資源の保持へも繋がる漁法です。
今回は、水産資源の持続性と環境に配慮している事業者に与えられるMEL(マリン・エコラベル・ジャパン)認証を取得した漁業者によって一本釣りされたカツオに限定しています。私たち南食品もMEL認証を2021年11月に取得し、皆様にMEL認証のカツオをお届けします。

一尾一尾カツオの脂を厳選
まぐろのように脂がのったカツオがいるのをご存知でしょうか。広い海でこのようなカツオに出会うのはとても難しいのですが、ベテラン漁師の経験とこれまでのデータ蓄積によって、トロのように脂がのったカツオを釣り上げることができました。さらに、特殊な包丁を使い、脂の入り具合を一尾一尾確認、通常よりも多く脂がのったカツオを厳選しました。

超低温管理と血合い取り
鮮度を高く保つために、保管はマイナス40℃以下を徹底し、カツオ独特の臭みの元となる血合いの部分を取り除きます。
カツオは温度が上がると品質劣化につながるため、血合い取り、脂の選別作業は素早く行います。焼く際も解凍はせず、凍ったままの状態で一気表面を焼き揚げ、すぐに再冷凍します。

香り豊かな藁焼きで召し上がれ
脂がのったカツオを国産の藁で焼き上げて風味豊かな「たたき」にしています。職人が火加減を見ながら藁の量を調整し、一本一本丁寧に仕上げていきます。藁独特の香ばしさと脂の旨味、もっちりした食感を楽しめるたたきになりました。水産資源、環境にも配慮した「カツオのたたき」、ハレの日の食卓や晩酌のおともにいかがでしょうか?ぜひ一度お召し上がりください。

生産者のプロフィール
和田 護(わだ まもる)
株式会社南食品でまぐろ・鰹の原料仕入れから加工までを統括。今回の取り組みにあたり、原料の確保から藁焼きの製造ライン構成まで携わった。